生理前に心や体にいろいろな不快症状が起こるもので、生理が始まるとその症状は消えてしまうもの。
漢方ではホルモンの変化によって「気」「血」「水」のバランスが崩れることにより不調が発生すると考えられています。
私もPMSの症状に悩まされることが多く、月によって現れる症状も色々・・。先月は腹痛に悩まされたのに、今月は些細なことでイライラしたりなど多くの不調が出やすい時期。
理想は不調が現れる前から体を整えて元気に過ごせることが一番!
でも、忙しいとなかなかそうもいきません。
「もぐもぐ養生」が役立てられたら。
そして、生理前後は無理をし過ぎないことが一番です。
日頃がんばっている自分を労わってあげてください。
PMSの主な原因
PMSの主な原因はホルモンバランスの乱れによる下記の要因があります。
- 気の滞り
- 血の滞り
- 水の滞り
- 気不足
- 血不足
1)気の滞り
< 主な症状 >
・ イライラ、気分が不安定
・ 便秘
・ 胸やお腹の張り感
・ ゲップやガスが出やすい
< 薬膳食材>
あさり、春菊、セロリ、パセリ、ピーマン、大根、柑橘類、ライチ、レモンバーム、カモミール、ジャスミン
< 日常生活で注意したいこと >
ストレスは気の滞りを発生させてしまうので、仕事や家事で根を詰め過ぎず「もっとやれる!」と思ったところで止めておくことも時には大切。
ヨガや複式呼吸などで心を落ち着かせたり、アロマを取り入れるのもおすすめ。
2)血の滞り
< 主な症状 >
・ 肩こり、腰痛
・ 目の下のくすみが気になる
・ 生理痛が強い
< 薬膳食材 >
納豆、玉ねぎ、にら、みょうが、しょうが、もも、酢、紅花、サフラン、黒砂糖
< 日常生活で注意したいこと >
座りっぱなしや立ちっぱなしなど長時間同じ姿勢は血の流れを滞らせてしまうため、一時間に1回は肩や足回りのストレッチを行い血流を促しましょう。
また、冷えは滞りの原因になるため、お風呂はなるべく湯船に浸かり体を温めましょう。体が温まると気持ちもほぐれて巡りもより良くなります。
3)水の滞り
< 主な症状 >
・ 体が重だるくなる
・ 下半身の浮腫みが気になる
・ めまい、吐き気
・ 頭痛
< 薬膳食材 >
とうもろこし、豆類、せり、セロリ、なす、きゅうり、トマト、水菜、金針菜、あさり、海藻類
< 日常生活で注意したいこと >
体の水分代謝が滞ると不調の原因になり、下半身に水分がたまると浮腫み、上部にたまると、めまいや吐き気の原因になります。
不調が酷くなければウォーキングなど少し汗をかくくらいの運動がおすすめ。
また、冷たい飲食物は水巡り悪化の原因になるのでなるべく控えめに。
4)気不足
< 主な症状 >
・ 疲れやすい
・ 倦怠感
・ 普段より眠い
・ 下痢
< 薬膳食材 >
米類、豆類、鶏肉、豚肉、牛肉、山芋、かぼちゃ、きゃべつ、ぶどう、椎茸、高麗人参、なつめ
< 日常で注意したいこと >
気不足の際は消化機能も弱りがち。胃腸に負担をかけないよう消化に良い食事を心掛け、脂っこいものは控えめに。
汗のかきすぎは「気」も一緒に消耗してしまうためサウナや長風呂は避けた方がベター。
気力が湧かないときは無理せず休息を。
早寝早起きしっかり朝ごはんをとることが養生のポイントです。
5)血不足
< 主な症状 >
・ 眠いけど寝付けない
・ 夢が多い
・ 不安感
・ 目が疲れやすい
< 薬膳食材 >
春菊、ほうれん草、にんじん、百合根、レバー、あさり、あなご、ひじき、卵、黒ゴマ、なつめ、クコの実
< 日常で注意したいこと >
目の使い過ぎは「血」を消耗してしまうのでスマホやパソコンの使い過ぎにご注意です。特に夜は気血を補う時間で23時には就寝するのが理想的。夜中にスマホは厳禁!
朝は一日のエネルギーを補うため朝食をしっかりとることが大切。規則正しい生活を。