日常の食事に薬膳を取り入れたい!と思っている方へ。
ここには漢方の理論をベースに食材選びのコツをまとめました。
薬膳とは?
漢方理論をベースに
・ ひとりひとりの体質
・ 四季の変化
に合わせた食材を選び、
心身の健康を回復・維持・増進をはかる食事の方法です。
漢方理論の3つの柱
- 陰陽
- 五行説
- 気血水
1)陰陽
陰陽とは互いに相対し常にバランスを取っている概念をいいます。
自然界で例えると・・
夏至が最も「陽」が極まっているとき、冬至が「陰」が極まっているときで、
夏の暑さ(陽)が盛りを過ぎれば、必ず秋の涼しさ(陰)が訪れるというものです。
日々の食材にも陰と陽の組み合わせがあり、薬膳では季節と体質に合わせ、陰陽のバランスを整えることが大切なポイントとなります。
例えば・・
夏は「陽」の気が強いので余分な身体の熱を冷ます「陰」の食材を。
冬は「陰」の気が強いので内側から体を温める「陽」の食材を。
という考え方。
なので、
冬に冷え性が辛い方は
体を温める羊肉や長ネギ、ニラ、生姜などの食材をとると
陰陽のバランスが整えられ、内側からの体質改善が期待できる!というものです。
五行説
五行説とは、自然界の万物は「木」「火」「土」「金」「水」の5つの要素から成り立っているという概念です。
そして、
五行に性質が似ている五臓、
五臓の働きを助ける五味というものがあります。
また、五臓と季節(五季)も深く関わりあっており、季節によって関係する五臓が弱りやすくなります。
五行 | 五臓 | 五味 | 五季 |
---|---|---|---|
木 | 肝 | 酸 | 春 |
火 | 心 | 苦 | 夏 |
土 | 脾 | 甘 | 梅雨 |
金 | 肺 | 辛 | 秋 |
水 | 腎 | 鹹 | 冬 |
例えば上の表にあるように、 「木(もく)」の五季は「春」で木や植物が伸び伸びとしなやかに生命力あふれる季節です。
植物と同様に人間も伸び伸びとゆったり過ごすべきなのですが、春は「肝」が弱りやすくイライラや自律神経が乱れやすい季節でもあります。
そこで、五味である「酸っぱいもの」を適度に摂ることで、「肝」を元気にし、春に起こりやすいメンタルの不調の改善する。これが春の薬膳のポイントです。
また、春の五色である「青色(緑色)」食材も春の養生に適した食材です。
五行説をベースにした季節ごとの養生ポイントと薬膳食材は以下の通りです!
季節 | 養生のポイント | 薬膳食材 |
春 |
自律神経が弱りやすくイライラや無気力などメンタルに不調が出やすい。 |
【青色】 |
夏 |
熱い時期ですが冷たいものをとり過ぎると胃腸に負担をかけてしまう。 |
【苦味】 【体の熱を冷ます】 |
梅雨 |
梅雨時期の湿気は体にも影響を及ぼし体の重だるさや、むくみの原因に。 |
【甘味】 【余分な水分を排出】 |
秋 |
空気が乾燥してくる。 |
【白色】 |
冬 |
寒さが厳しく冷えによる不調が出やすい。 |
【体を温める】 |
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